第12回 最後は流れ星に 宇宙葬を提案

INTERVIEW

2020.06.11

2015年宇宙への旅

ついに遺骨は宇宙へ。 葬儀サービスなどを取り扱うIT企業「みんれび」(東京都新宿区、芦沢雅治代表)は、米国企業エリジウムと共同で、日本初の宇宙葬サービス「ソラエ」を展開する。 遺骨を宇宙へ飛ばし、故人が宇宙飛行をする。 遺骨が宇宙空間を漂う経過は、リアルタイムで確認できる。 同社以外では海外でのみ展開されるこの種のサービスだが、22万9000円と格安。 「お墓と違い、空を見上げると故人をいつでも拝むことができ、手元供養ともいえる」(秋田将志副社長)

やがて星に、宇宙に無害

遺骨の一部を数ミリ立方のキューブ状のアルミ製カプセルに入れ、人工衛星に乗せて宇宙へ飛ばす。 カプセルやプレートには好きなアルファベットやメッセージを刻印することが可能。 カプセルは最大で数年間、地球を周回する。宇宙での周回位置はスマートフォンやタブレットのアプリで確認できる。 最後には、遺骨が大気圏に突入して燃えてしまうのだが、環境には無害。 流れ星のような最期を迎え、故人は星になる。

価格競争とは逆

葬儀業界では参入業者が相次ぐ。 競争が激化するにつれ、多様化・格安化・定額化が進んでいる。 シンプル葬に家族葬。海洋散骨もある意味、経済的理由でお墓が持てない方のニーズを汲んでいる。 宇宙葬はある意味、逆張りのサービスで、高級路線を志向しているともいえる。遺骨の一部のみを対象にする以上、通常の納骨は別に手当をしているが前提。通常の埋葬にお金をかけたうえで、さらに余分なお金を出せる方が対象だ。 価格競争とは一線を画すサービスだ。

死を計画的に考える

葬儀準備などは通常、亡くなってからあわてて行うものだが、ソラエは計画的に死を考える方のためのもの。 星や宇宙が好きな方や、宇宙に興味を持っていた故人の遺族からの問い合わせが多い。 家族の死を経験済みで、自分の死も意識し始めた40代50代が中心。男女比は半々だという。「結婚式と同じように、お葬式なども自分の思いを取り入れたものが沢山あってよいのではないか」(秋田副社長)目立った売り上げにはなっていないが、自分の思いを取り入れた多様なサービスを扱うこと自体が、同社のブランディングに寄与している。

株式会社みんれび:宇宙葬「ソラエ」

代表取締役 芦沢雅治

聞き手

弁護士・税理士 長谷川 裕雅

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